こちらの記事では、英語の母音の発音が学べます。
- 英語初心者の方
- 英語の発音がもっとうまくなりたい方
- 英語のリスニングを伸ばしたい方
母音とは日本語でいう「a.i.u.e.o(ア・イ・ウ・エ・オ)」の音を指します。
英語の場合、母音のごとに複数の発音があります。
日本語であれば「あ」という発音はひとつしか存在しませんが、英語には「ア」だけでも6種類の発音方法があるんです。
これは日本人にとって馴染みのないものなので、しっかりと勉強しないといつまでたっても正しい英語を聞き取れるようになりません。
この記事を参考に英語の母音の発音をマスターしましょう。
この記事を読めば分かること
- 母音の発音記号の種類
- 発音のポイント
- 使われている単語
- 発音の方法【※オーディオあり】
それでは、さっそく解説していきます。
英語の母音の発音一覧
英語の母音には、20種類の発音があります。
発音のポイントを理解したら、オーディオを聞いて一緒に練習してみてください。
「ア」の発音をする母音
「ア」の発音をする母音は、6種類あります。
日本人にとって発音が難しいものが多いです。何度も繰り返し練習しましょう。
ʌ:「ア」
「ʌ」は、短い「ア」の音を表す発音記号です。
次のポイントを意識するとうまくいきます。
- 何かをふと思い出したときに発する「あ」の発音のイメージ
- 口の力を抜いてアゴを少し下に落とし口を開く
【例】cut [kˈʌt], company [kˈʌmpəni]
æ:「アェ」
「æ」は、「ア」と「エ」が組み合わさったような音の発音記号です。
発音のポイントは、次の2つです。
- 「エ」の口の形で「ア」と発音する
- 舌の中央を下にくぼませるともっとうまく発音できる
【例】apple [ˈæpl], banana [bənˈænə]
ɑː:「アー」
「ɑː」は、長い「ア」の音を表す発音記号です。
英語表記をすると「ar」に近い音になります。
発音のポイントは、次の2つです。
- 「ar」に近い音を発するイメージで「アー」と少し長めに発音
- 舌をのどのほうに引き込むような形で発音する
【例】start [stάːt], father [fάːðɚ]
əː (ɜː) :「アー」
「əː」は、少し低音かつ長めに「アー」と発音します。
この発音は、日本人学生にとって最も苦手な発音のひとつです。
発音のポイントは、次の2つです。
- 口元をリラックスさせ、あごを軽く下に落とす
- 舌の中央をくぼませて、のどのほうに引き込むイメージで発音する
【例】work [wˈəːk], learn [ lˈəːn]
ə
「ə」は、力の抜けた短い「ア」の音を出す発音記号です。
ストレスがなく発音したかしないか分からないような音を出すので別名「schwa sound(あいまい母音)」とも呼ばれます。
音声を聞いてもらうと、american とabout の最初の[ə]の音が聞こえるか聞こえないかぐらいの発音になっているのが分かります。
スペルにつられて「ア」をはっきりと発音してしないようにしましょう。
あいまい母音をマスターすると英語の発音がより上達します。
発音のポイントは、次の2つです。
- ため息を吐くイメージで短く「アー」と発音する
- 聞こえるか聞こえないかぐらいのあいまいな音で発音する
【例】american [əmérɪk(ə)n], about [ əbάʊt]
ai
「ai」は、「ɑː」と「i」の音が合わさった発音記号です。
このように二つの母音が合わさってつくられる音をDiphton(複合母音)といいます。
発音のポイントは、次の2つです。
- シンプルに「アイ」と発音すればうまくいく
- 「ア」は少し長めに発音する
【例】idea [ɑɪdíːə], child [tʃάɪld]
aʊ
「aʊ」は、「a」と「ʊ」が組み合わさった複合母音の発音記号です。
発音のポイントは、次の2つです。
- 短く「アウ」と発音する
- ネイティブが痛みを感じたときによく使う「アウチ!」のイメージ
【例】out [άʊt], crown [krάʊn]
「イ」の発音をする母音
「イ」の発音をする母音は、3種類あります。
i
「i」は、短い「イ」の発音記号です。
発音のポイントは、次の2つです。
- 短く「イッ」と発音する
- 口もとの力を抜き「エ」の口のかたちで「イ」と発音する
【例】 ship [ʃíp], busy [bízi]
iː
「iː」は少し長い「イ」の発音記号です。
発音のポイントは、次の2つです。
- 少し長めに「イー」と発音する
- 口は横に大きく開く
【例】 sleep [slíːp], cheap [tʃíːp]
ɪə
「ɪ」と「ə」の複合母音の発音記号です。
「ear」「er」を含む単語で多く使われる傾向があります。
発音のポイントは、次の2つです。
- 短めに「イア」と発音する。
- 口を横に大きく開き「イ」の発音をしたあと、ため息を吐くように脱力し「ア」を発音する
【例】hear [hɪə], fear [fɪə]
「ウ」の発音をする母音
「ウ」の発音をする母音は、3種類あります。
ʊ
「ʊ」は、短い「ウ」の発音記号です。
発音のポイントは、次の2つです。
- 「オ」の口の形で「ウ」と発音する
- 「book」のようにoが連続で続いても短い音になる単語もあるので注意
【例】book [bˈʊk], woman [wˈʊmən]
uː
「uː」は、長い「ウ」の発音記号です。
発音のポイントは、次の2つです。
- 少し長めに「ウー」と発音する
- 口のかたちを口笛を吹くようにするとうまくいく
【例】cool [kúːl], through [θruː]
ʊə
「ʊ」と「ə」の複合母音の発音記号です。
発音のポイントは、次の2つです。
- 短く「ウワ」と発音する
- 日本人が見たくないものを見てしまったときに思わず発する「うわっ」の音に似ている
【例】poor [pˈʊɚ], tour [tˈʊɚ]
「エ」の発音をする母音
「エ」の発音をする母音は、3種類あります。
e
「e」は、短い「エ」の発音記号です。
発音のポイントは、次の2つです。
- 短く「エッ」と発音する
- 口を上下に軽く開く
【例】bed [béd], friend [frénd]
ei
「e」と「i」の複合母音の発音記号です。
発音のポイントは、次の2つです。
- 短く「エイ」と発音する
- 口を上下に軽く開き「エ」の発音をした後に力を抜いて口を横に広げ「イ」の発音をする
【例】eight [éɪt], make [méɪk]
eə
「e」と「ə」の複合母音の発音記号です。
発音のポイントは、次の2つです。
- 短く「エア」と発音する
- 「エ」の発音をした後に口元の力を抜きため息を吐くように「ア」を発音する
【例】bear [béə], there [ðéə]
「オ」の発音をする母音
「オ」の発音をする母音は、4種類あります。
ɒ (ɔ)
「ɒ」は、短い「オ」の発音記号です。
発音のポイントは、次の2つです。
- 短く「オッ」と発音する
- 「ウ」の口のかたちで「オ」の発音をする
【例】hot [hɒt], box [bɒks]
ɔː
「ɔː」は、長い「オ」の発音記号です。
発音のポイントは、次の2つです。
- 少し長めに「オー」と発音する
- 「ウ」の口のかたちで「オ」の発音をする
【例】long [lˈɔːŋ], song [sˈɔːŋ]
ɔɪ
「ɔ」と「ɪ」の複合母音の発音記号です。
発音のポイントは、次の2つです。
- 短く「オイ」と発音する
- 日本人もよく使う「おい」の口の動きと同じ
【例】boy [bˈɔɪ], voice [vˈɔɪs]
əʊ(oʊ)
「ə」と「ʊ」の複合母音の発音記号です。
発音のポイントは、次の2つです。
- 短く「アオ」と発音する
- ため息を吐くようなイメージで「ア」を発音しながら口をつぼみ「オ」を発音する
【例】coach [kˈəʊtʃ], potatoes [pʌˈteɪtəʊz]
発音記号を覚えれば英語がもっと早く伸びる|まとめ
まとめます。
今回は、母音の発音記号と発音のポイント、そして発音の仕方を学びました。
英単語を学ぶ時も発音記号を読めれば、正しい発音で語彙を認識できます。それは正しく聞き取れること、読めること、話せることにつながっていきます。
つまり、発音記号を覚えることで英語はより早く上達するんです。
発音の練習はある程度話せるようになってからと先延ばしする人も多いですが、早い段階で学んだほうが効率的です。
何度も練習して英語の発音に耳と口を慣らしましょう。